俳優・女優 2013年09月05日19時06分

山田孝之、「凶悪」な口調で映画アピール!ピエール瀧、「あまちゃん」の寿司屋から死刑囚へ


山田孝之、「凶悪」な口調で映画アピール!ピエール瀧、「あまちゃん」の寿司屋から死刑囚へ

死刑囚の告白を元に事件化したジャーナリスト役の山田孝之

 俳優・山田孝之(29)が4日、都内で行われた主演映画『凶悪』(監督:白石和彌/配給:日活)の完成披露試写会に俳優・ピエール瀧(46)、マルチタレントのリリー・フランキー(49)、女優・池脇千鶴(31)、白石監督(38)らとともに登壇した。

 崔洋一監督、三池崇史監督など日本映画界を牽引する監督たちから“日本映画の未来の強さを持った観るべき作品”と、絶賛される同作。山田は、「観なくていいの?『重たいもの求めてない』じゃなくて、見る勇気がないのかという感じですね。観なさい!観ろコノヤロー!!バカヤロー!!!」と、“凶悪”気味に熱く訴えた。

 いままで経験がない中づり広告をイメージしたパネルの中に入っての舞台あいさつに、「観光地に来たみたいですね」(リリー)、「顔出しパネルみたいな」(山田)、「悪ふざけ感が」(ピエール)と、苦笑い。

 さらに、池脇が、「こちらからは見えないんで分からないですけど、居心地悪いですね」というと、リリーが、「それ以前に(2日間しか撮影に参加してないから)居心地悪いと言ってたじゃない」と、突っ込むなど、和やかな雰囲気で始まった。

山田孝之、「凶悪」な口調で映画アピール!ピエール瀧、「あまちゃん」の寿司屋から死刑囚へ

 しかし、映画の内容は、「映画を見終わった後、予定がある人たちは楽しめなくなります。友人関係が壊れても責任は取りません」(山田)、「後味が悪いというか、ゾッとするし、気持ち悪いし、母親には勧められない」(池脇)、「ダークな話であり、(気持ちが)落ちる話なで、1人で見る方は翌朝までドヨンとする」(ピエール)と言うように、骨太なものとなっている。

 本作は、死刑囚の告発をもとに、雑誌ジャーナリストが「警察も知らない殺人事件」を暴き、真犯人逮捕への道筋をつけた実際の凶悪事件。その取材過程を記し、日本を驚愕させたベストセラー・ノンフィクション新潮45編集部編『凶悪-ある死刑囚の告発-』(新潮社)の映画化。

山田孝之、「凶悪」な口調で映画アピール!ピエール瀧、「あまちゃん」の寿司屋から死刑囚へ

「『凶悪』を撮っていた3週間は至福な時間」と白石監督

 白石監督は、「見たことない役で躍動していただくことが出来れば。山田さんは凶悪な役やコメディー役が多いので、正義を突き進んでいく役を見たかった。瀧さんとリリーさんは、いい男で色気のあるイメージだったので、それをぶち壊したかった。池脇さんには、ひとりの強い女性として、居てくれればなぁ」と、配役について語る。

 結果、ピエールが事件になっていない“隠された殺人事件”を告白する元ヤクザの死刑囚・須藤を、リリーが全ての殺人事件の首謀者で“先生”と呼ばれた“死の錬金術師”の異名を持つ木村を、この凶悪な2人に対じし、事件の真相をひとりで追い求めた、著書の作者でもあるジャーナリスト・藤井を山田が、その妻を池脇が演じた。

 山田は、「登場から後半にかけて気持ちの変化がある。難しいけど、たいへんやりがいがあるので、ぜひ」と、映画の台本を読んですごく面白かったことから快諾した。

 ピエールは、「朝から寿司屋の格好で皆さんを困らせているが、この映画では死刑囚。ハッピーさがひとつもない映画ですが、果たしてお口に合いますでしょうか」と、大人気のNHK連続テレビ小説『あまちゃん』での自身の役どころを引き合いにだし、観客に訴えかける。

 続けて、「凶悪な役。ヤクザで死刑囚。人も殺しているという役ですので、監督からお話いただいた時に、『須藤の気持ちになれません』とお断りしていたんですけど、監督から、『それでも』と説得していただいた」と、監督の熱意を感じて出演を決めたという。

山田孝之、「凶悪」な口調で映画アピール!ピエール瀧、「あまちゃん」の寿司屋から死刑囚へ

「自分が凶悪な犯人役に驚いた」とリリー・フランキー

 リリーは、「お話をいただいたときに、犯人役が僕とピエール瀧で考えているといわれ、この監督はふざけているのか!?俺らでいいのか?何があっても監督のせいだと、思いながらやったんですけど、監督が形にしてくれて、なんとなくそんな気分になれたので良かったですね。脚本も素晴らしく面白かった。ドキドキしました」と、脚本と監督に引き込まれ、役になりきったという。

 池脇は、「こちら(リリー、山田、ピエール)は事件側の人たちで、私は事件に巻き込まれていない。観ている人と同じような視点で、一番人間らしい普通の人な感覚で物語を見てられる立場なのかなぁと。本は面白かったけど、それを超えてくれた作品」と、絶賛。

 全編を通して観た池脇は、「後味が悪いというか、ゾッとするし、気持ち悪い。(今まで)お会いしてない人たちばっかりなんですけど、どんな感じで撮影されていたのかなと、怖いと思っちゃう作品でしたね」と、撮影現場での雰囲気が気になるよう。

 山田は、「思い返すと笑いが起きている現場であったなぁと。映画の中でやっていることはドギツイことやっているんですけど、それは映画のものとして、現場はワイワイ」と、意外にも明るい現場だったという。

 ピエールは、「やっているときは向き合うんだけど、引きずると『何してんだ俺は』というのが、演じる側もスタッフ側にもあったと思う。せめて、そういう撮影の時には楽しみ見つけて、笑いを共有しないとやってられないという部分がある」と、あえて笑いを起こしていないとキツイ現場だったと振り返った。

山田孝之、「凶悪」な口調で映画アピール!ピエール瀧、「あまちゃん」の寿司屋から死刑囚へ

「1人で見る方は翌朝までドヨンとする」とピエール瀧

 さらに、ピエールが、「凶悪がピークになるシーンでは、僕もリリーさんも監督、スタッフのみなさんも、熱で引っ張られる感覚があった。みんなが想像していた以上のものが出来た」と言うと、リリーは、「思ってないことが、空気感として出てくる」と同意。

 続けて、「残虐なシーンもたくさんあるんですけど、見終わった感想は、殺されるシーンよりも藤井家のがキツイ。あの雰囲気でディナーに呼ばれたくない」と、笑いを入れる。池脇は、「私の携わったシーンは、和気あいあいなくて、地獄の2日間だったということだけは覚えています」と、苦笑いで振り返った。

 本作は崔洋一監督、三池崇史監督など日本映画界を牽引する監督達から”日本映画の未来の強さを持った観るべき作品!”とこぞって太鼓判を押されている。

 山田は、「評判だと聞いています。題材がこれですから、バカみたいに大ヒットする映画にはならないんですけど、観なくていいの?『重たいもの求めてない』じゃなくて、観る勇気がないのかという感じですね。観なさい!観ろコノヤロー!!バカヤロー!!!」と、“凶悪”な言い回しで、熱くアピールした。

山田孝之、「凶悪」な口調で映画アピール!ピエール瀧、「あまちゃん」の寿司屋から死刑囚へ

「友人関係が壊れても責任は取りません」と山田

 ピエールは、「井戸掘ってさらにその奥を見せつけるような映画は、最近なかった気がする。それが何なのかは明確に表しにくい。その表しにくさを共有したいがために、紹介したくなるような。ディスカッションしたりするのが後処理。1人で見る方は、明日の朝までドヨンとする」というと、リリーは、「ちょっとしたエンタメ感があり、『おまえ、あれ観たほうがいいよ』という半笑い感がある」と、独特の言い回し。

 池脇は、「私の周り間の人も面白かったと言ってくれるし、他の俳優さんからも俺も出たかったという言葉聞いたから、出れて幸福感がいっぱいです。でも、親には勧めづらい」と、複雑な胸中を語った。

 白石監督は、「骨太の映画がなかなかないので、やりたいと思っていた。僕の誇り。『凶悪』を撮っていた3週間は至福な時間だった」と、出来に大満足。さらに、「僕はこの映画はいい映画だと当然、思ってます。感情に素直に観てほしい。自分の中にある感情がドンドン思わぬ方向に行って、(映画から)感情をパスされるが置きどころを探すのに時間かかる。(パスされた感情が)どこから来て、どこへいったのか自分と向かい合って、楽しんでいただければ」と、お客さんにアピールした。

 モントリオール世界映画祭への正式出品が決定した同映画は、9月21日より新宿ピカデリーほか全国ロードショー

 

山田孝之、「凶悪」な口調で映画アピール!ピエール瀧、「あまちゃん」の寿司屋から死刑囚へ


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「あまちゃん」の寿司屋が一転、元ヤクザで死刑囚役のピエール瀧

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「地獄の2日間の撮影だった」と池脇