俳優・中川晃教(30)、藤岡正明(29)が14日、東京・新国立劇場 中劇場でW主演のブロードウェイミュージカル『プロミセス・プロミセス』(演出:田尾下哲)ゲネプロを前に俳優・岡田浩暉(47)、浜畑賢吉(70)、女優・樹里咲穂(41)、大和悠河(35)とともに囲み会見を開いた。
1960年の有名な映画『アパートの鍵貸します』を原作にした作品。保険会社のしがなく実直だけがウリの平社員のチャック(中川と藤岡のWキャスト)は上司・シェルドレイク(岡田)に不倫用の部屋を貸し、その地位を安泰なものにしていく。そんなチャックは同じ社内で働くフラン(大和)に想いを寄せていたが、そのフランが実はシェルドレイクの愛人ということをふとしたことから知ることになってしまい…。人の心の細かい部分の機微がミュージカルに乗せ、明るくかつ切なく描かれる作品だ。
それぞれ舞台衣装で登場した5人。役に共感できる部分を尋ねられると、中川は、「チャックという人間の力は誰かのために一生懸命になるという部分。自分が目の前のことに精いっぱいになるけど、空回りしてしまうところが似てますね」と、苦笑い。藤岡は、「チャックは楽観的なそこにずっと立っている人間だなと思っていますね。特別な特技とかはなく、普通の日本で言うサラリーマンという感じです。悪い状況になったときに、乗り越えていける強さを持っている。明るくほっこりしているような感じですね。似ているのは女々しい部分かな」と、思いを語る。
一方の大和は、「不倫はしたことないですけど」と、強調して前置きし笑わせると、「恋をする切ない思いとか、嬉しい思い、悲しい思いはすごく共感できるところがたくさんあって演じてます。不倫というものを断ち切って温かい愛に遠回りしながら気づいていくのかなって」と、自身と重ね合わせているようだ。
Wキャストで中川と藤岡を相手にする大和に2にの印象を尋ねると、「お二方とも全然違う優しさであふれているので楽しいです」と、それぞれに対して手応えのようなものを感じているよう。舞台の後半の日取りで演じる藤岡は、「必ず僕のほうが得なんです。彼(中川)は先にやっておいしいところを盗んでできるので。とくに意識をするということもないんです。プライベートで仲が良いいので、いい刺激になっています」と中川と笑い合う。
すると中川は、「草食寄りな僕には勉強になりました。対フラン、対マージという2人の女性をどうやって口説くのか、どうやって部屋まで連れ込むのかを客観的に観れたのはありました」と、お互いがお互いを意識しているようだった。
藤岡が、「草食系で華奢な中川チャックか、ちょっと肉食系のプーさんみたいな藤岡チャックかというのを楽しんで観て頂ければ」といえば、中川は、「観て良かったと思えるラブコメディーです。老若男女みなさんのお心が温かくなるという作品です」と、アピールしたブロードウェイミュージカル『プロミセス・プロミセス』は15日から23日まで同所で公開!