おくやみ 2017年06月24日11時00分

市川海老蔵、涙の会見……妻・麻央さんが最期に「愛してる」


市川海老蔵、涙の会見……妻・麻央さんが最期に「愛してる」

市川海老蔵が涙流らに会見を開いた

 歌舞伎俳優・市川海老蔵(39)が23日、東京・渋谷のBunkamuraシアターコクーン内で記者会見を開き、がんで闘病していた妻でタレント・小林麻央さんが22日に亡くなったことを発表した。麻央さんは34歳だった。

 麻央さんは昨年6月、がんのため入院していると一部で報じられたことから、当時、海老蔵が会見。会見の1年8ヶ月前から闘病していたことを明かし、麻央さんはブログを開設し、闘病の日々をつづり、多くの反響を呼んでいた。

 会場には報道陣約400人が詰めかけるなかでのものとなり、予定していた開始時間よりも少し遅れてのものに。沈痛な表情を浮かべスーツ姿で現れた海老蔵は、約20分にわたってあふれでる涙を何度もぬぐいながら報道陣の問いかけに答え続けた。

 ■以下、全文
 海老蔵:このたびは、わざわざご報告するようなことではないかもしれませんけど、今朝、家の前にも多くのマスコミの方がいらっしゃいまして、ご報告することも1つ義務なのかなと思います。

 昨日、夜に妻・麻央が……旅立ちまして、それによりましていろいろとございます。家族の時間や家族でしなくてはならないこと、家族で話すべきこと、子どもたちとのこと。そういった時間のなかで、思った以上にみなさまに伝わったのが早かったということで、急きょみなさまにお時間を作って頂いたのも多くの方にご迷惑がかからないように。そしてまた、ブログや、アナウンサー時代から妻のことを……。

 (涙をぬぐう海老蔵)

 ……応援してくださった方々にご報告ということでこのような時間を設けさせて頂きました。本日はどうぞよろしくお願いします。

 報道:ご心傷のところ本当に申し訳ないですけれど、麻央さんとの最期のときはどなたが看取られて、どんな言葉をかわされたんでしょうか?
 海老蔵:私は昨日も舞台でございまして、それまで(麻央さんの姉の小林)麻耶さんと麻央のお母さんとずっと看病をしていました。私は昨日、舞台が終わった後にここで別の撮影がございまして、その後にロビーでまた別のけいこがございました。

 そしてそのときに、お母様からLINEが来ていたんですけれど、僕は見ることができませんでした。約1時間30分ほど遅れて見た内容が『具合が悪い……ちょっとお医者様も来ていて家族を呼んだほうがいい』というような内容でして、私も、慌てて急いで家に帰ったわけです。

 そうして帰りましたらまだ、麻央はこの世にいてくれて、たまたま、本当にたまたまなんですけれど、私がちょうど前に座って、呼吸が苦しそうだったんで、大丈夫かなぁって。おとついまではしゃべれったんですけど、っていうのはずっと(それまで)しゃべれずにいて、これは本当に不思議な話なんですけれど、息を引き取る瞬間、私は……見ていました。

 そのときこれは本当に不思議なんですけど、「愛してる」と言って、彼女が……。

 (涙をぬぐう海老蔵)

……その一言を言って。泣いちゃいますよね、その一言。「愛している」といって、そのまま旅立ちました。

 報道:「愛している」という言葉を、麻央さんは受け止めたように見えましたか?
 海老蔵:私が言ったわけではなくて、彼女が旅立つ間際に「愛してる」って言って、「る」が聞こえたか聞こえないかは、ちょっと分からないくらいの声でしたけど、「愛してる」って旅立って……。

 まあ、何て言うんでしょうか。愛されていたのはよく分かっていたんですけど、最期の最期まで愛してくれていたことに……(涙をぬぐいつつ)なんとも言えませんね。すいませんね。きのうのきょうで、何も準備ができてなくて、このようなところでお見苦しいところをお見せしてしまってすいません。

 報道:ご自宅で送ってあげられたことはよかった?
 海老蔵:それはとても良かったと思います。お母様も、お父様も、私も、お姉様も、麻耶さんも、子どもたちもずっとそばにいられたので。すごく良かったなと。私は、父(十二代目市川團十郎)は病院で亡くしているので……。病院のときとは違う、家族の中で、家族とともに一緒にいられた時間というのは、本当にかけがえのない時間を過ごせたと思います。

 報道:お子様も含めた、ご家族で送ることができた?
 海老蔵:そうですね。子どもたちも見ていました。

 報道:麻央さんは闘病でつらいなかでも、勇気、愛情、笑顔を忘れずに送ってこられたと思うんですけれど、そんな麻央さんの生き方を振り返るとしたらどんな言葉を送ってあげたいですか?
 海老蔵:おっしゃる通り、笑顔と、勇気と、愛情。そして、決してブレない自分。どんな状況でも相手のことを思いやる気持ち。まあ、愛ですよね。そういった力が、これまでブレず、おとついまでは笑顔で……笑顔で話していて……。

 きのうはちょっと、調子悪くて……われわれ家族も……急に、そういうふうになってしまったので、戸惑った部分すごく大きかったです。

 報道:海老蔵さんからはどのような言葉を送られましたか?
 海老蔵:この世にある、ありとあらゆる言葉を耳元で話してました。

 報道:海老蔵さんにとって麻央さんの存在はどんな存在でしたか?
 海老蔵:(20秒ほど考え込む)とにかく私を、どんな部分も、どこまでも愛してくれていたんだ…………存在っていうのは…………存在ね…………できればずっと一緒にいて、私の方が先に逝って、彼女にはもっと幸せになっててほしく……。家族や、子どもたちや、お友達や、ご家族や、麻耶さんのお母さんやお父様、私が役者として成長してきた過程をずっと見守ってもらいたかった存在です。

 報道:麗禾(れいか)ちゃんと勸玄(かんげん)くんのご様子というのは?
 海老蔵:麗禾はきのうはずっと麻央の側を離れませんでした。いま、彼女の横で寝ると言って、寝てました。認識はしていると思います。

 勸玄は、まだ、分かっているんですけれど、分かっていないところもあって。きょうの朝も麻央の横になっているところに行って、麻央の顔を触ったり、足をさすったり……でも、やっぱりそういうところを見ると……私が今後、背負っていくもの、やらなくてはならないこと、子どもたちに対して、とても大きなものがあるなと、痛感しました。

 勸玄はまだ、分かっていますけど、分かっていないと思います。

 報道:奥様から学んだこと、どういったことをこれからも伝えていきたい?
 海老蔵:元気になったら彼女は自分が歩んできた過程の病、乳がんや、それに伴う病に対して、自分が治ったらば、こうしたい、ああしたい。多くの人に救いの存在になれるようになりたいということで、一生懸命闘病していました。それでブログというものも始めたんです。マスコミさんのおかげである意味公になって、本当にありがたかったと思います。

 それでブログというものを始めて、何か同じ病の人たちや苦しんでいる方々と悲しみや喜びを分かち合う妻の姿は、私からすると、何か……人ではないというか、何ていうんですかね、すごい人だなっていうか……言い方がおかしいですけれど。とにかく総合的に教わったこと、そして今後も教わり続けることは愛なんだと思いますね。

 報道:闘病生活は苦しかったと思いますけれど、いま海老蔵さんの中に浮かんでくる麻央さんの姿はどんな表情をされていますか?
 海老蔵:どういう表情……全部ですね。初めて会った時から……いま、きょうの朝まで全部……全部……。
 報道:笑顔は多いですか?
 海老蔵:そうですね。多かったと思います。

 報道:これまで闘病生活でお話されてきたなかで、海老蔵さんへのお話や、子供さんへお言葉で印象的なものはありますか?
 海老蔵:そうですね……心残りだと思います。2人のことについて。“どうすればいいんだろう”って考えても答えが出なかったものだと思います。ですから、いろんなこともあり、今回も子どもたちが(舞台に)出演したり、7月にせがれが(舞台に)出ますけれど、でも、観に来ることを1つの目標として、いろんなものを作ったんですけれど……まあでも、きっと見ていると思うんでね。そういう意味で……。だから心配で心配でしょうがないんじゃないでしょうか……。

 報道:海老蔵さんが託されたこと、みたいなものはありますか?
 海老蔵:ちょっと多すぎて言葉に出せないですね。これまでも舞台をやっていて、この後も舞台がありますし、来月にもすぐありますし、子供のおけいこもありますし、麗禾の成長のことも考えますし……これから、まだ……5歳と4歳ですから、これからお母さんという存在が、彼女や彼には非常に重要な存在なわけではないですか。それをやはりこう……失った。

 僕は代わりにはなれないですけど、できる限りのことをやっていくように思っていますね。

 報道:麻央さんの言っていた言葉でいま思い出される言葉はありますか?
 海老蔵:言葉というか、お姉さん・麻耶さんがちょっと調子悪くなったとき、私が舞台で非常に疲れた時も、彼女自身はもっと重い病にかかっている。そして、お母様は看病で疲れているときも、麻央の方が大変なのに、自分よりも相手のことを心配する優しさ。

 言葉ということではなくて、どこまでも自分よりも相手のことを思う気持ち。これが一番大きかったですね。

 報道:麻央さんと出逢って、結婚されて、麻央さんはどんな奥さんでしたか?
 海老蔵:僕を変えた奥さんなんじゃないですか。
 報道:どんなところが?
 海老蔵:分かりません。

 報道:麻央さんがプロポーズのときに来世も一緒にいようという言葉でおっしゃっていましたけれど……。
 海老蔵:そのつもりです。その話もしました。ですが、僕が愛想をつかされないように頑張んないといけないので。
 報道:その話をした元気なときに麻央さんはなんとおっしゃってましたか?
 海老蔵:喜んでいましたね。

 報道:麻央さんに言いたいことをお聞かせください。
 海老蔵:きのうのきょうんで、こういうところも聞いていると思うので……全部聞いていると思うんで、言うことは言わなくても伝わると思うんで。いつも思っているようなことがあります。

 報道:麻央さんのブログに励まされた方にも一言?
 海老蔵:麻央のブログや、麻央の存在で励まされた方々がいらっしゃるということで、今回のこういうような形もある意味とらせて頂いたと思うんです。実際、こういうことがなければ、このようなことをご報告すること自体が、形としてはどうかと思います。ですが、そういう多くの麻央のことを応援してくださった方々、きのう先に旅立ちましたけれども、ずっと麻央はきっとみなさまの側にいると思いますので、本当にいろいろありがとうございました。

 会見を終えた海老蔵は報道陣に一礼し、無数のフラッシュを浴びる中、その場を後にした。

市川海老蔵、涙の会見……妻・麻央さんが最期に「愛してる」

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